こんにちは。博多の建築士三兄弟です。
住まいの専門家として、役立つ情報を発信しています。
今回は、父からの要望があってトイレに手すりを取り付けました。
商品の選定と取付の様子を、ご覧いただきたいと思います。
キーワード「トイレの手すりの取り付け方。使用する道具。手すりの取り付け寸法の目安。手すりの設置図面」
↓こんな道具を使用した工事です。
この記事でわかること
✓トイレの手すりの取り付け方。
✓手すりの取り付けに使用した道具と部材。
✓戸建て住宅の壁下地の状況。
✓手すりの取り付け寸法の目安。
↓実家のトイレに、こんな手すりを取り付けました。
あなたの実家のトイレに手すりは付いていますか? ご高齢の家族は、トイレの使用時に困っていませんか?
お盆休みまであと1週間を切りました。帰省する前に知識を得て、ご家族に何ができるのか考えてみましょう! 私たちは、父のために手すりを取り付けることにしました。
博多の建築士三兄弟の真ん中です。
住まいを安全で快適にする仕事をしています。
父はまだまだ元気ですが、70代後半になりました。
最近、「ベットからの移動」「トイレの座り込み」などの屈伸運動が体力的に辛くなってきたと話をしてくれました。
兄弟で話し合って、「トイレの手すり」を取り付けることにしました。
介護認定の受けられない元気な状態ですが、少しでも楽に生活してもらいたいと思います。
★高齢者の生活を考えるきっかけ
先日、「道路上で徘徊していた高齢の女性」を保護したことをきっかけに、「高齢者が安全に生活するために何をすればよいか?」考えるようになりました。
今回は、トイレの手すりの取り付けと、注意点についてお話したいと思います。
専門は住宅・不動産・食育です。
一級建築士・宅建士・NPO日本食育インストラクター3級
↓きっかけとなった出来事を、まとめたブログ
徘徊する高齢女性の保護から、高齢者の家族の安全を真剣に考える機会にする。
・AirTagの紹介・ホームネットワークシステムの紹介・TV電話の紹介
↓この記事では、こんな工事をしています。 パラパラスライド
①設置前 →②下地調査 →③補強板の固定 →④金物の固定 →⑤高さ・位置 →⑥設置完了 →⑦全体のイメージ
パラパラスライドの内容は、のちほど詳しく説明します。
↓父は70代の後半になり足腰の力が落ちてきているようで、屈伸する際に辛いようでした。
父からの要望
- 「最近、立ち上がるのが辛い」
- 「特に、ベットから立ち上がる時と、トイレの利用が辛い」
- 「引き寄せて立ち上がれる手すりが欲しい!」
↓ベットの横に手すりを取り付けた後の写真
一般的なトイレの壁は「石膏ボードと、木製の角材」で出来ています。
石膏ボードの下に隠れた「木製の角材」の位置を探し出して、手すりの設置方法を決めます。
今回は、手すりの固定に「木製の補強材」を使用することにしました。
下地の状態をイメージしてもらいための写真です。(別の建物)
石膏ボードのサイズ、幅910mm×高さ1,820mmに合わせて、等分割するように木製の下地材が組み込まれています。
手すりの取り付けに使用する部材を写真に収めてみました
・L型の手すりを設置する予定なので、端部に固定金物2個。円柱を手すりと繋ぐL型の固定金物を1個。
・円柱の木製手すり2本(700mm、600mm)
・補強板を2枚(1,000mm、500mm)+端部のキャップ2個
この部材を切断し、ビスで固定して作り上げます。
(部材は、大型のホームセンターでも購入することが出来ます。)
奥の補強板から取り付けます。 水平位置にビスを2本ずつ固定します。
手前の補強板を取り付けます。 下地の位置に合わせて、合計6本ビスを固定します。
しっかりと固定するために50mm程度の長いビスを使用します。
ドライバーは電動のものを使用する方がスムーズです。
手すりの金物を順次取り付けます。
水平器があると、水平と垂直をみて正しく設置できるので、全体のバランスが取りやすいです。
壁紙と補強板の色が同じなので目立ち過ぎず、良い感じで設置出来ました。
↓使用テストでは、角度を変えて体重を掛けて手すりを持ちます。
手すりと壁との一体感が、体で感じられたら大丈夫です。(壁が大きく動く場合は、追加の補強が必要です。)
↓垂直手すりの役割:座る、立つ時に引き寄せて補助にする。
↓水平な手すりの役割:便器使用時に腕でもたれかかり、体を支えることが出来る。
↓しっかりと握った力が伝わるように、固定金物が作られています。
↓補強板と固定金物の隙間が広いので、指を差し込んでしっかりと握ることが出来ます。
↓端部の金物は同じものを使用しました。
手をスライドさせて使用するかによって、違う形状の固定金物を採用します。
これで、安心して使ってもらえます。
壁の中の状態は分かりにくいので、図面を作成しました。
現実の壁と比較して、壁の中をイメージしてみてください。
手すりから、補強板→木下地板への力の伝わり方がが見えてきます。
↓①設置前:壁と下地の強度は、壁を強めに押してみることで大まかにわかります。
「下地探し」の工具を使用して、下地の調査を行います。
↓②下地調査:「下地探し」の工具で予想した壁面を調査すると、下地の位置が分かりました。
↓③補強板の固定:壁下地材の位置に補強板を固定します。
↓④手すり金物の固定:端部に金物を固定します。円柱状の木材の手すりでつなぐ。
↓⑤手すりの高さ・位置:手すりの高さと位置は、便器の先端の高さと位置から算出します。
父に確認しながら高さと位置を決めました。(介護認定を受けていない、割と動ける70代後半の高齢者)
今回は、目安として250mmの位置が使いやすい様でした。
※立った状態、座る状態、座った状態、立つ時の状態など一連の動作を確認しながら決めると良いと思います。
(専任のケアマネージャーがいるときは、しっかりと相談して進めましょう。)
↓⑥手すりの設置完了♪:早速、父に使ってもらいました。
☆父の乾燥:
- 「安定して座れるのが良い」
- 「トイレに行くのが楽になった」
「ありがとう」の一言がもらえたので、嬉しかったです。
↓⑦全他のイメージ:
図面を書くと木下地と補強材、手すりの位置関係が分かりやすくなります。
簡単な図面を書いてみると、スムーズに工事が進められます。
↓水平器・ドライバー・差し金・テープ・下地開けドリル・メジャー・下地探し・ビス・ホワイトキャップ
↓特に役立つ道具【下地探し】どこ太 シンワ・品番79024
石膏ボードに刺して、木下地の位置を探すことが出来ます。
↓石膏ボードに刺すイメージの説明です。
↓下地探しの道具は、石膏ボードに刺すと細い針が出来きます。
硬い木材に当たると、針の突き出しが止まります。
(とっても便利な道具なので長い目で考えると、一家に一台あっても良いかも。)額縁の取付、家具の固定など、、、
↓役立つ道具【卓上丸鋸】10年以上使い倒していて汚れてしまっている道具ですが、なくてはならない存在です。
↓作業スピードが上がるのが魅力です。 いつもありがとう。
↓役立つ道具【ホワイトキャップ】
↓ホワイトキャップ、Oリング、木ビスを組み合わせると、後付けのビスがキレイに見せられます。
↓こんな感じで、キレイに見えます。
ホームセンターで販売しているので、探してみてください。店員さんに相談。
トイレの手すりについての記事はここまでです。
お盆休みが始まるまで、あと1週間を切りました。
帰省の際は、滞在期間に合わせた家族へのプレゼントを考えてみましょう!
簡単なDIYで、ご家族が快適になるかもしれません。
・転倒防止・水の事故の防止・生活を楽にする
楽しいお盆休みをお過ごしください。
↓関連ブログ:高齢者の住まいを安全にするチェックポイント
・高所作業防止・浴室対策・物干し・見守りシステム・TV電話について
↓関連ブログ:徘徊する女性の保護から、高齢者の家族の安全を真剣に考える。
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最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
博多の建築士三兄弟
トライクルハウス株式会社
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電話:092-791-1801
感謝!